サブドメインで複数サイトを運用していると、「Googleアナリティクスの設定って面倒なんじゃない?」と思う方、けっこう多いです。特に「クロスドメイン設定をしないと正しく計測できないのでは?」という不安はよく耳にします。
でも実は、GA4(Googleアナリティクス4)の仕組み上、サブドメインならクロスドメイン設定は不要なんです。
サブドメインとクロスドメインの違いって・・?
まず、基本の整理から。
「サブドメイン」と「クロスドメイン」は名前が似ていますが、GAの世界ではまったく扱いが違います。
- サブドメインの例
shop.example.comblog.example.comsupport.example.com
どれも同じ親ドメイン example.com を使っています。
- クロスドメインの例
example.comとexample-shop.commyservice.jpとmyservice.com
つまり、ルートドメインが同じかどうかが大きな違いです。
サブドメインは同じ親ドメインの中にあるため、基本的にCookieが共有されます。だからGA4のタグさえ同じものを入れておけば、ユーザーをまたいで計測してくれるんです。
なぜサブドメインはクロスドメイン設定が不要なのか
GA4では、ユーザーを識別するためにCookieを使います。このCookieは親ドメイン単位で扱われるので、example.com 配下の shop.example.com も blog.example.com も同じCookieを読み取れるんです。
つまり、
- ユーザーが本サイト(
example.com)に訪問 - その後ショップサイト(
shop.example.com)に移動
この流れをGA4は自然に「同じユーザーの行動」として認識してくれます。
だから、サブドメイン同士で「_glパラメータ」みたいな特別なURL付与もいらないし、クロスドメインの設定も不要というわけです。
じゃあクロスドメイン設定が必要なのはいつ?
逆に言えば、クロスドメイン設定が必要になるのは、ルートドメインが違うときだけです。
たとえば、
example.com⇔example-shop.comaaa.jp⇔bbb.jp
こういうケースだとCookieは共有されないので、別のユーザーとしてカウントされてしまいます。
この場合は「クロスドメイントラッキング」を入れてあげないと、ユーザー行動が分断されてしまうんですね。
サブドメインをGA4で計測するときの注意点
「クロスドメイン設定いらないなら楽勝じゃん!」と思うかもしれませんが、実は注意点もあります。
- 全てのサブドメインに同じGA4タグを入れること
- ひとつでもタグを忘れると、そこだけデータが計測されません。
- プロパティを分けないこと
- サブドメインごとにプロパティを作ってしまうと、結局データが分断されてしまいます。
- 「同じプロパティで、同じ計測タグ」を使うことが鉄則です。
- ビューやフィルタで見たい切り口を作る
- GA4はユニバーサルアナリティクス時代の「ビュー」がなくなったので、代わりに「比較」や「探索」を活用してサブドメインごとのアクセス数を見分けます。
各サブドメインごとのアクセス数を見る方法
ここが一番気になるポイントですよね。
「ひとつのプロパティで全部まとめて計測するのはいいけど、じゃあ各サブドメインのアクセス数はどうやって見分けるの?」
方法はいくつかあります。
レポートの「ページパスとスクリーンクラス」で確認

GA4の標準レポートの中にある「エンゲージメント → ページとスクリーン」を見ると、
URLのパスやホスト名を含めてデータを確認できます。
このとき、右上の「セカンダリディメンション」で「ホスト名」を追加すれば、
どのサブドメインにアクセスがあったか一目でわかります。
探索レポートで「ホスト名」を切り口にする
もっと細かく見たいときは、探索レポートを使うのがおすすめです。
自由にディメンションや指標を組み合わせられるので、
「ホスト名 × セッション数」といったクロス集計が簡単に作れます。
比較機能でサブドメインを絞り込む
GA4の画面の上にある「比較」を使えば、特定のサブドメインだけのデータを絞り込んで見られます。
例えば blog.example.com のアクセスだけ見たいときは、ホスト名にその条件を指定すればOK。
実際の運用イメージ
たとえば、あなたが以下のサイトを運用しているとしましょう。
- メインサイト:
example.com - ECサイト:
shop.example.com - サポートサイト:
support.example.com
この場合、全部に同じGA4タグを設置すれば、ユーザーが「本サイト → EC → サポート」と移動しても、ちゃんと一連の行動として追えるわけです。
さらにGA4上では、
- 「ホスト名:example.com」だけを抽出してメインサイトのアクセスを見る
- 「ホスト名:shop.example.com」でECサイトのアクセスを見る
- 「ホスト名:support.example.com」で問い合わせ動線を追う
といった切り分けが可能になります。
サブドメイン運用でよくある誤解
最後に、サブドメイン運用でありがちな誤解をまとめておきます。
- 誤解1:サブドメインは別のプロパティで管理すべき
→ GA4では1つのプロパティにまとめた方が分析がラク。 - 誤解2:サブドメイン間でもクロスドメイン設定が必要
→ 同一ルートドメイン内なら不要。 - 誤解3:サブドメイン別のアクセス数は見られない
→ ホスト名をディメンションに使えば簡単に見られる。
まとめると。
サブドメインで複数サイトを運用しているなら、GA4のクロスドメイン設定は不要です。
やることはシンプルで、全てのサブドメインに同じGA4タグを入れるだけ。
そしてアクセス分析では、GA4の「ホスト名」をうまく使えば、各サブドメインごとのアクセス数やユーザー行動をきれいに切り分けられます。
もしこれまで「クロスドメイン設定めんどくさいな…」と悩んでいた方は、サブドメインならそんな心配は無用。
むしろ一元管理できるので、運用の手間は大きく減りますよ。
